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2010/07/03

MM9ブロガー試写会に行ってきました。

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写真:(C)2010「MM9」製作委員会

 MM9-MONSTER MAGNITUDE-の、ブロガー対象試写会に行ってきました。
宣材写真などの資料もいただき、また樋口真嗣総監督からのいろいりなお話もいただいたので、当ブログとしては異例の、本文別立て記事になりました。
 参加した他のブロガーさんも書かれているので、ここでしか聞けないというわけではないかもしれませんが、かなり貴重な話もあると思いますので、トップページからご覧になっている方は、ぜひ「続きを読む」をクリックして、本文をお読みください。(固定リンクでご覧になっている方は全文が表示されていますので、問題ありません)

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原作のある特撮映画にどう向き合えばいいのか

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写真:(C)2010「MM9」製作委員会

 まず、最初に面食らったのは、この作品には「原作がある」ということです。

 普段、特撮の試写会では「さあ、見るぞ、わくわく!」という気持ちで、会場の心がひとつになっています。
 しかし、今回は何か雰囲気が違う。そこで、「ハッ」と気がつきました。
「そうだ、この作品には原作があるんだった」案の定、会場には原作をすでに読んで折られる方が半数以上おられました。

 そもそも、日本特撮で、原作があることなんて実質上なかったはずです。

 映画が作られる過程で、同時並行的に作られた原作本があるもの(ゴジラ等)や、また「原作」といいながら、単に名前を借りただけで映画は全くのオリジナル(海底軍艦等)コミックが原作といわれていても、実際は、原作者と設定を打ち合わせる程度で、コミックの進行が遅いため、TV番組はオリジナル、という形になっているもの(石ノ森章太郎原作の東映TVシリーズ等)はありましたが。

 と、いうか、怪獣物のオリジナル小説、なんて、まあ他にはないでしょうから、それは仕方がないことなのかもしれませんが、

 しかしだからこそ、日本特撮は、小説のような単一のアーティストによるものではなく、監督・特撮監督・脚本家・出演者・合成/CG等の担当者等々複数のアーティストによる総合的な芸術作品であったともいえるわけです。

 私は、小説がヒットして映画やTVになったものは、まずその小説を読み、コミックがヒットしてアニメになったものは元のコミックを読む、という風にしています。
 それは、そのヒットしたものが一番、その作品の魂を伝えていると思うからですが、特撮TVドラマではそういうことがないので、「無条件に見る」ことしかしてきませんでした。

 こんな体験は初めてなので、「見る前に読むか」「読む前に見るか」ずいぶん悩みそうですが、結局、ごく普通の特撮TVドラマと同様に、「見るだけ」で終わってしまうかもしれません。

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気象庁は協力してくれなかった

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写真:(C)2010「MM9」製作委員会

 せっかくなので、試写会で聞いた話をいくつか。面白い話はQ&Aの中に多かったので、実際には、その質問をされたブロガーさんが最優先の権利をお持ちで、私ではないのですが、そこはどうかご了承ください。

 このドラマは「気象庁特異生物部対策課」という怪獣対策チームが主人公なのですが、気象庁に協力を申し込んだところ、断られたとのことです。

 むしろ「撮るな」というような勢いだったそうで、気象庁は「正確な情報を伝えることが大切」との事で、怪しげなものを気象庁が「居る」と言っている、と誤解されるような内容は言語道断だったようです。

 私も、別のブログで気象庁を取材したことがありますが、確かに「対策」までを行うセクションは、気象庁の管轄ではないような気がします。

 ちなみに、「怪獣がやってきたらどう対応するか」というのは、本当に日本の防衛省で議論されたことがあり、自衛隊の災害派遣となり、「有害鳥獣駆除」の目的で武器弾薬の使用も可能ということになっているそうで、対策を行うのはやはり防衛省でしょう。

 また、これも現実に、地球にぶつかってくる隕石がないかどうかを日夜観測している日本スペースガード協会も、役割は「観測」までで、実際にそういう隕石が来ることがわかった時は、各国の政府に通知することまでが役割とされています。 

 従って、実際にこのような観測・発見から対処までを行う組織が置かれるとすれば、気象庁ではなく、おそらくは、総務省、内閣府、首相官邸、といったところの配下が妥当だと思われます。

 これは樋口監督というより、むしろ原作者の山本弘氏の思慮不足ではないでしょうか。

  なお、その関係で、気象庁のマスコットキャラクター「はれるん」を出すことができなくなってしまい、仕方なく『お天気男爵』という、似ているが別のキャラクターを作ったのだそうで、これのキャラクター展開も考えているんだとか。

 (ちなみに「はれるん」が見たい方は上述の目篭の別ブログの記事最後あたりに載ってます)

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 第一話の怪獣上陸跡はCGではない

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写真:(C)2010「MM9」製作委員会

 第一話で、海辺に怪獣が上陸して帰っていった跡が出てきます。ちょうど上の写真でみんなが見ている先にあるわけですが、これはCGではなく、ユンボ(油圧ショベル)と学生アルバイトで、砂を固めて1日かけて作ったのだそうです。
 ユンボのオペレータの手際がよく、あっというまに形を作っていったとかで、「地方のユンボはあなどれない」んだそうです。

 物のない所でお芝居をすると、スケール感が出ないので、第一話で出演者にスケール感をつかんでもらいたかった、という樋口監督の弁。

 なお、この作品、「大怪獣東京に現わる」みたいな「肩透かし」映画ではないか、と思われることを監督はずいぶん気にしていました。

 「何話とは言えないが、期待は裏切らない」とのこと。

 ご自身で「今まで5億円以下の予算で作品を撮ったことがない人間が、深夜のドラマ枠で何ができるというのだろう」などと言われていましたが、それでも特撮班を組織して1週間ほど撮影を行ったそうです。

 ブロガー試写で上映された第一話でも、上記の造形の他、ラスト近くの最も効果的なところで、ちゃんと特撮が出てきます。「第二話を見ると、もっと安心できる」と言われていましたし、「ウルトラQ dark fantasy」だって深夜ドラマ枠だったわけで、それほど心配する必要はなさそうです。

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ウルトラシリーズへのオマージュは、さて....。

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 写真:(C)2010「MM9」製作委員会

 次の質問は、さっそく当記事にコメントいただいた編集人さんからのものと判明しましたが(編集人さん、ありがとうございます)、「ナレーションは石坂浩二さんですが、これはウルトラQを意識したものですか」というものでした。

 樋口監督は、「いや、僕はウルトラQの頃は生まれていなかったし..」「世代としてはウルトラファイト世代なので、ナレーションとしては山田二郎さんが..」「石坂さんは、シルクロードとか、わた鬼とかで...」と、なぜか否定ムードでしたが、会場は全然認めようとせず(o^-^o)

 石坂さんは快諾されたそうですが、住んでいる横浜から東京へ出て行くのが大変だということで、横浜で録音スタジオを探したところ、設備は整っていたものの、地元のロッカーがたむろしているようなところで、「カラオケ」とかいうノボリなどもあったそうです。
 「こんな所に石坂さんをお連れするのは..」ということで、樋口監督がこっそりノボリを隠したりしたそうです。

 ちなみに、ウルトラシリーズのオマージュとしては、MM9のエンディングは怪獣のシルエットになっているのですが、このシーケンスは山本弘さんの原作に忠実になっていて、原作に出てくるすべての怪獣が出ているそうです。

 さらに、このシルエット絵は、初代ウルトラマンのシルエット絵を描かれた飯塚定雄さんご本人の手になるものだそうで、飯塚さんは、今でも現役で合成作画の仕事をされているそうです。

 ごく最近、全く別のところで、デンジマンの巨大ロボに入っていたスーツアクターの方が、今でも戦隊シリーズの巨大ロボに入っている、という話を聞いたばかりなのですが、(だったらそれって、最初っからずっと同じ人じゃん!)いやぁ、アーティストって歳取らないものなんですかねぇ。すごい。

と、いうわけで、皆さん、エンディングも必見です。

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で、結局?

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写真:(C)2010「MM9」製作委員会

 で、結局、第一話の感想はどうだったのか、ということですが、編集人さんがコメントにお書きになっているように、私も「これだけではまだわからない。次をみないと評価できない」と思いますが、逆に言うとこれは「次が見たい、第二話を早く見たい」という気にさせているる、ということで良くできた作品だと思うし、製作側の狙いが当たっているということではないかと思います。

 私は、特撮では「可愛い女の子」がいるかどうかが、かなり重要な要素だと思いますが、要は、上の写真のこの子(19歳)が可愛いかどうかが勝負です。

 第一話ではほんの少ししか登場せず、その範囲ではかなりのドジっ娘のようでしたが、  樋口監督は、「キャスティングについては全員、私の意見を通しました」と言われており、樋口作品に出てくる女性の好みと、私の好みは若干異なるのでいささか不安です。

 まあ、そうは言っても、ウルトラQもウルトラマンも、桜井浩子は別に可愛くなかったけど作品は大変面白かったですから、まあ、これはあくまで個人的な期待ということで。

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<放送情報>

MBSにて7/7(水)深夜25:30放送開始。

BS-TBSにて7/10(土)深夜27:00放送開始。

TOKYO MXにて7/10(土)深夜26:30放送開始(予定)←●最新情報

CBCにて7/16(金)深夜26:30放送開始。

<番組概要>

タ イ ト ル:「MM9(エム・エム・ナイン)-MONSTER MAGNITUDE-」

出演者:石橋杏奈/尾野真千子

高橋一生 中村靖日 松尾諭  皆川猿時  加藤貴子  松重豊

原作:山本 弘「MM9(エムエムナイン)」(東京創元社刊)

脚本:伊藤和典 

総監督:樋口真嗣 

監督:古厩智之  及川中 登坂琢磨 田口清隆

製作 :MM9製作委員会/毎日放送

制作 :ゼネラル・エンタテイメント

<MM9オフィシャルサイト>

http://mmmmmmmmm.jp/

以上、(C)2010「MM9」製作委員会

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コメント

ナレーションの質問をした者です(笑)
いや、凄いですネェ。読んでて「あー、確かにそんな質問あった」って思い出しました。
でも、あちこち読んでると「1話ではまだ掴めない』というのが本音のようですね。
自分なんかはブログで書いたんですが、逆にリアル感が出てよかったと思っています。
いずれにせよ、また立ち寄らせていただきます。

自分の感想なんぞも読んでいただけたらありがたいです。

ではでは

投稿: 編集人 | 2010/07/03 13:41

 目籠さま、ごめんください。突然コメントを差し上げ、大変恐れ入ります。
私は、下記のTBを致しました「ガメラ医師のBlog」管理人のガメラ医師と申します。ガメラ関連の情報収集Blogを更新しており、今回こちらの記事には「MM9」の検索から参りました。
 MM9ブロガー試写会の詳細レポ、興味深く拝見させて頂きました。拙Blogでは従来より、樋口&伊藤コンビの新作特撮ドラマ「MM9」に付いての情報をまとめておりまして、この度7月3日付けの下記TBの更新中にて、こちらの「試写会レポ」を紹介させて頂きましたので、ご挨拶に参上した次第です。差し支えなければ拙Blogもご笑覧頂ければ幸いです。
 毎度の長文でご無礼致しました。それではこれにて、失礼します。

投稿: ガメラ医師 | 2010/07/03 18:26

編集人様

 早速のコメントありがとうございます。
 
 実は何を隠そう、情報解禁時点(7/3 午前9:00)では書けておらず、追加で書こうと思っていたのは、編集人さんの質問の事でした。

 なので、敢えて編集人さんのブログは見に行かず、自分の追加分を書き終えてから拝見したのですが、まあ当然ながらカブっていますね(^^)。
 
 大変失礼いたしました。これに懲りず、今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。

投稿: 目篭 | 2010/07/03 22:34

ガメラ医師様

 記事のご紹介ありがとうございます。

 今回ブロガー向けの公開試写に参加したブロガーのリンク一覧を作らないのか、という話は、試写の現場でも出ていましたが、今回の主催元(MBS/キングレコード)は特にそれはやらないとの事でした。

 従って、誰かがそれをやった方がいいとは思っていましたので、ガメラ医師さん、是非がんばって40名全員のリンクを作っていただけたらと思います。

 ただ、個人的に大変辛かったのは、自分の記事の、ほとんど唯一のオリジナルの所を「本文コピー」されたことです。

 リンクは著作権には抵触しませんが、本文の丸コピーは明らかに著作権違反です。
 本文コピーされると、検索エンジンは私の方ではなく、ガメラ医師さんの所をポイントしますので、利益侵害にもなります。

 できましたら、ご自身の文章で要約され、残りは「目篭の特撮専科!」で、とされるか、せめてもう少し引用を少なくしていただけないでしょうか。

 この箇所を取られちゃうと、後の所は、試写に参加したブロガーさんがみなご存知で、みなさんお書きになるところだと思うので。

投稿: 目篭 | 2010/07/03 22:53

こんにちは、目篭さん。
はじめまして☆
私も試写会の会場に居た者です。

特撮映画はまったくの素人で
ただ単に出演者の高橋一生くんの
ファンの代表として参加しました。

目篭さんの詳細の文章であの時の
シーンがよみがえってきました。
凄いですね。ブログとはこういう物
なんだなって教えて頂いた気分です。

MM9の本編の感想など、拝見させて
くださいね。

では


投稿: アメリ | 2010/07/05 18:28

アメリさん、コメントありがとうございます。

褒めていただいて、とてもうれしいです。

いつもこの「特撮専科!」ではどちらかというとダイレクトに作品に対するグチを並べるような所なのですが、今回は正式に宣材写真をいただいたりしたので、ちょっと頑張って、他のブログに書いているようなレベルでレポート記事にしたのがよかったのでしょうか。

特撮は素人とのことですが、MM9を機会に、この作品が影響を受けているであろう、ウルトラQなどの良質な特撮をごらんになるきっかけになれば幸いです。

投稿: 目篭 | 2010/07/05 22:20

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 本日三本目の更新です。一本目「 第一週のフィギュア情報 」はこちら。 二本目「モンハンフロンティアの新作モンスター /07/03 」にはこちらから。  前回の「 特撮怪獣ドラマ「MM9」情報 2010/06/26 」はこちら。 ロケについての情報は、「特撮怪獣ドラマ? 2010/01/25 」もご参照下さい。  前回ご紹介した6月30日開催の、「ブロガー特別試写会&iPad専用「MM9」アプリデモンストレーション」は、その後のフォロー記事が殆ど見られませんでしたが、どうやら本日9:00AMまで... [続きを読む]

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