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2005/09/20

商店街の直線距離を測る

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900m
@Nifty デイリーポータルZの特別企画「ちょっと見てきて」 No.53tomo さんによれば、元住吉のブレーメン通りは日本一直線距離の長い商店街だそうです。元住吉は隣の駅なので見に行くのはたやすいですが、それだけではつまらないので、秘密兵器ROAD COUNTERで距離を実際に測ってみました。
 ブレーメン通り編の最後にはショウゲキの事実も明らかになります。

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ブレーメン通り編

kanban tomoさんのリクエストは2つあって、一つは「10年くらい前まで住んでいました。ブレーメン通りは、日本一直線距離の長い商店街だそうです。牛仙という焼き肉屋さんに開店当初から通っていました。 」というもの。

 日本一長いかどうかは調べようがないので、とりあえず距離を測ります。道すがらで焼き肉屋さんも捜します。

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秘密兵器ROAD COUNTER

loadcounter ROAD COUNTERとは、簡単にいうと、伊能忠敬の量程車のようなものです。ってそれでは逆に難しく言っているだけか。つまり、 車輪を回転させ、回転数で距離を測る道具です。

 左の写真を見てもらえばわかるように、車輪の横にカウンターがついていて、そこに距離が出ます。下の写真のようにこれをずっと押していけば距離が測れるというものです。

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直線ではない

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元住吉の駅からアーケードをくぐったところで見ると、すぐに不二家の店につきあたる。これでは直線距離日本一にはならない。とりあえず不二家の角まで行ってみることにします。

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直線の始まり

chokusen 不二家の角から眺めてみると、商店街がはるか遠くまで一直線に続いている。ここに違いない。不二家の前を0mとして計測を開始します。

 ROAD COUNTER を0mにセット。

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焼肉屋を捜しながらどんどん進む

yakinikumae  商店街を焼肉屋さんに注意しながらどんどん進みます。183mあたりに焼肉屋さんがあったのですが、
名前は「牛仙」ではありませんでした。
 もう少し先に「韓国村」というのもありましたがこれも違います。

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人影はまばらになっても商店街は続く

mabara 500mを超えるあたりから急に人影がまばらになってきますが、商店街はまだまだ続きます。ちなみに右端に見えているのは「牛角」ですのでこれも違います。

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突き当り近し

tsukiatarimie LOAD COUNTERを手に持ちながら写真を撮るのは結構大変で、疲れてきました。この商店街、いったいどこまで続くのだろうと思っていたら、やっと突き当たりが見えてきました。もう一息。

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いよいよゴール。900m!でした。

tsukiatari 写真中央に見える建物が突き当たりです。
距離は、建物の端っこに到達した時は898mちょっとでしたが、斜めになっていて、そもそも突き当たりがどこかわからないので、切りのいいところまでちょっと移動(^^)。

 実は途中で車をよけたり、道の左右をフラフラしたりしたので、そういう意味でも多分距離は正確にはでていません。およその目安ということで。

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来た道を振り返る

900m 来た方向を振り返ってみると、たしかにはるか遠くまで一直線に続いている商店街です。

900mが日本一かどうかまではわかりませんでしたが、とにかく直線部分の長さが測定できたので、「こっちの方が長いぞ」という所があれば、是非測定してみてください。(LOAD COUNTERは東急ハンズで売っています。6300円)

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キリコかと思えばヒッチコック

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丁度陽も暮れかけて、影が長くなってきた。
LOAD COUNTERを押して行く影は、キリコの絵に出てくる少女のようなイメージだろうか。一瞬、故前田陽一監督「体験時代」のオープニング映像と、その後ろに流れていた尾崎亜美の「インスピレーション」の歌詞が心に浮かぶ。

 と、思って写真を撮ったら、お腹の出たオッサンが持っていたのでは「ヒッチコック劇場」のヒッチコック監督のシルエットにしかなりませんでした。

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焼肉屋はどうなったのか

chizu 商店街の最後まで 行っても「牛仙」は見当たらなかったので、その日はあきらめて、元住吉を知っている人に聞いたり、次の日にブレーメン通りの喫茶店で情報を仕入れるなどして再挑戦しました。
 その結果、驚くべき事実が!
左の地図のように、「牛仙」は、900mの直線に入る0m点より手前で、左に折れた所にあったのです。
直線の900mをいくら捜してもないわけです。

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「牛仙」は大繁盛

gyuusen 「牛仙」はそんなわけで0m点から(ちょっと方角は違いましたが)53mの距離にありました。
 開店時間はまだでしたが、ご主人とはお話ができました。

お店は大変繁盛しておられるそうで、「見てきて」のtomoさんの書き込みを見せたところ、「今年が丁度10周年ですから、10年前というと、本当に最初からのお客様ですね。ありがたいことです」とのことでした。

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焼肉交差点編

chizu tomoさんの「見てきて」にはもう一つ課題があります。

「もうひとつ、綱島街道と尻手黒川線が交わる、木月の交差点を俗称「焼肉交差点」と呼んでいました。当時、交差点の角4つ全て焼き肉屋さんだったのです。現在の状況が知りたいです。 」

見てきました。左の地図を参照しながら写真をご覧ください。

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まずは北京

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焼肉「北京」です。交差点西側の角。これは
「新福」の方から見たもの

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焼肉「樹樹」

zyuzyu 交差点南側の角、焼肉「樹樹」

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焼肉「新福」

shinfuku 「新福」は交差点に直接面しているわけではなく、交差点北側のブロックで交差点から1軒置いたところにありますが、ほとんど「交差点の角」と言っていい近さです。

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そして「謎の空地」

akichi 交差点の東側角には焼肉屋がありません。しかし、
南側には空地があり、不動産屋の看板が立っています。
 tomoさんの言われるように以前は4つの角がすべて焼肉屋だったとすると、おそらくはこの空地のところに焼肉屋があったのではないでしょうか。

 残念ながら、現在、焼肉交差点は、4つの角すべてではなく、3つの角にしか焼肉屋はありませんでした。

<追記>2012.11.26 現在、「新福」もなくなっており、「焼肉交差点」にあるのは、「北京」と「樹樹」だけになってしまいました。

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コメント

はじめまして、tomoと申します。
D.P.Zの「ちょっと見てきて」の
NO.53のtomoは私です。。。

目篭さんの記事を読みながら
懐かしさにふけっておりました。。。

ホント詳細に見てきていただいて
ありがとうございました!

投稿: tomo | 2008/01/10 13:23

tomoさん、コメントありがとうございました。
 また、長く愛される記事を書くきっかけをいただき、ありがとうございました

 この記事も書いたのが2年半ほど前のことになり、私自身もなつかしく思います。

 その後に訪れたことはありませんが、牛仙も、焼肉交差点の各店も、ネット上にはあまり情報がないらしく、この記事も時折地図代わりに検索されているようです。

 最近は、NHKで「見てきて」が紹介された事の効果で、この記事は前のバージョンの時のものですが、アクセスがあります。

 このたびはご本人のtomoさんのコメントもいただけてありがたい限りです。
 

投稿: 目篭 | 2008/01/10 22:41

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