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2005/10/27

宇宙の日の意外な発見 筑波宇宙センター特別公開レポート

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 つくば宇宙センターでは、年2回特別公開があり、普段見れない施設の公開などがあるという。10月23日の「宇宙の日特別公開」では野口宇宙飛行士の帰国報告もあるというので行ってきました。

 最先端技術の見学のつもりが、いつしか目の付け所は別の方に...(^^;)
 ところが意図的か偶然かはわかりませんが、なんと主催元JAXAからも同じ方向のメッセージが。

 私にとって初めての宇宙センター見学レポートです。

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JAXA筑波宇宙センター

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA) の筑波宇宙センターは、主に、国際宇宙ステーションの開発・試験・運用や宇宙飛行士の訓練などをやっている所らしい。

 映画「リターナー」では、宇宙人が収容されていて、鈴木杏と金城武が助けに乗り込んでいく所がここなのですが、なるほど、有人宇宙飛行に関する中核施設だから宇宙人が収容されていたわけか。

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C-6 無重量環境実験棟

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ここでは、プールの中に、日本の国際宇宙ステーション「きぼう」(訓練用)が沈められていました。
 水の中で、無重力の訓練をやるわけですね。

 NHKのアニメにもなった、柳沼 行さんのマンガ「ふたつのスピカ」で、宇宙飛行士をめざす主人公のアスミちゃんが、突然握力を失ってしまうのがこの訓練の最中での出来事。
 そんな話を担当の方にしたところ、なんとその方は「ふたつのスピカ」を読んでも見てもいないことが判明。

 宇宙飛行士の訓練が題材の話なので、関係者は当然みんな知っているものだと勝手に思い込んでいましたが、世の中、まあそういうものかもしれません。ten_line

C-5 宇宙飛行士養成棟

heisasoto  ここでは、普段の見学では公開していない設備を見れるツアーをやっていたので参加しました。
 閉鎖環境適応訓練設備(左の写真)は、中の設備が、無重力であること以外は「きぼう」と全く同じに作られてい
て、この中で長い時間暮らすことに耐えられるかどうかの訓練をするところです。

 前述の「ふたつのスピカ」では宇宙飛行士訓練学校の入学試験の最終問題がこれでしたが、実際の宇宙飛行士最終選抜でも使われているそうです。でも、日本では期間が1週間くらいなので、合宿気分でみんな仲良くなって出てきてしまうだけだとの事。

 設備の中を見たい方は、実はこのコネタの冒頭の写真がそれです。写っているのは一緒にツアーに参加していたお嬢さん。たぶん「閉鎖環境」を体で表現しているところだと思います(^^)

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6dokatamuki  また、無重力では体の筋肉がどんどん減っていくので、その実験のため、常に頭を下にして生活するための、頭の方が6°下がっているベッドがありました。
 これに寝たままででずっと生活するわけですが、シャワーをあびるときもベッドのままするので、左の写真はシャワー用の、頭の方が6°下がったベッドです。

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teiatsu  ツアーではもうひとつ、低圧環境適応訓練設備の中にも入りました。
 宇宙ステーションに事故があったりすると、気圧が低い状態になる可能性があるわけで、このような気圧の低い環境を作り出す設備です。これも長期間滞在が可能になっていて、写真のカーテンの左側は、今は機器が取り外してあるそうですが、トイレです。

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W-4 宇宙ステーション試験棟

zikki ここでは、「きぼう」の実機が見れます。青いシートで包まれたロボットアームは、NASAへの出荷を待っている状態です。写真中央の船外実験プラットフォームもやがてNASAに送られる実機ですが、船内実験室はすでに送られており、代わりに黄色いプロトタイプが置かれていました。全部出荷し終わると、すべてプロトタイプに差し代り、宇宙で何か起こったときに、地上の同じ設備で確認する、というための設備になるそうです。

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W-3 宇宙実験棟

molfo で、そうやって打ち上げた国際宇宙ステーションで何をするかというと、宇宙空間の無重力を利用していろいろな実験をするわけです。たとえば左の写真は、モルフォ蝶の羽の「キラキラ」のところを宇宙ステーションで人工的に作ったもの。ガラスの粒が大きくなってしまって、地上ではできないのだそうです。
 左側が原液で、右は樹脂で固めたものです。写真がヘタですみませんがキラキラしているのがわかるでしょうか。

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S-10 総合環境試験棟

ETS-VIII  ところで、筑波宇宙センターは、国際宇宙ステーションと有人宇宙飛行のことだけをやっているわけではありません。写真は技術試験衛星ETS-VIIIの実機。
 左の窓は3階の窓で、窓のずっと下にあるテーブルは普通の事務机なので、衛星の大きさがわかると思います。つまりバカデカい。
 こんなでっかいものが打ち上げられるのなら、人間の一人や二人、すぐにでも打ち上げられそうな気がしたので、担当の人に聞いてみると、「人間を保護するための設備が大変で、あと酸素なども持っていかなくてはならないので、人間を上げる方が総体は大きくなってしまう」んだそうです。残念。中国を追い抜くわけにはいかないか。

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W-2 宇宙ステーション運用棟

jaxagal  菊川怜を引き合いに出すまでもなく、頭のいい女性には、実はかわいい人が多いのです。左のJAXAの方に「写真を撮ってブログに載せてもいいですか」と聞いたら「かわいく撮ってくれるんならいいですよ」ということでした。私は充分かわいく撮れたと思うのですが、皆さんどう思いますか。
 彼女の後ろに写っているのは「きぼう運用管制室」。よくSF映画に出てくる地上側の管制センターですが、実物です。

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意外な発見

hahatomusume  可愛い女の子、といえば、会場で奇妙なことに気がつきました。来ている子供は、男の子ではなく、女の子が多いのです。それもなぜか「お母さんと娘」の組み合わせが圧倒的。
 仮に、JAXAの人の家族が多く、お父さんは勤務中、なのだろうか、などとと考えてみても、女の子が多い理由の説明がつきません。
 ロケットや宇宙飛行は男の子の夢だと思っていたのですが、そういえば、冒頭で紹介した「ふたつのスピカ」の主人公、宇宙飛行士を目指すアスミちゃんも女の子でした。

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 この写真は、会場に来てすぐの頃に「シャッター押してもらえませんか」と頼まれたので、すかさず「じゃあかわりに、ブログに載せてもいいですか」と、いささか強引な取引(?)をして撮らせてもらったものなのですが、この2人も母娘。
 このお母さんに、「母娘の組み合わせが多いのはなぜでしょうか」と聞いておけば、謎を解く手がかりがあったかもしれないのですが、その頃はまだこの状況には気がついていなかったのです。

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野口宇宙飛行士帰国報告会

noguchi  午後は、野外ステージで行われた、野口宇宙飛行士の帰国報告会を見学。
 午前中の報告会で、動画での詳しい報告があったとのことで、スペースシャトルフライト(STSー114)については、静止画を使った簡単な報告で終わり、次の話題に移ります。

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jaxagal2  次の話題は、JAXAの活動について研究者から紹介してもらうものですが、写真の女性は、司会進行やアナウンサーではなく、松尾さんという「宇宙空間における芸術」の研究をされているJAXAの研究者の方です。(この方もかわいいですよね)
 お話によれば、これからは、宇宙利用の方向が多様化し、いろいろな芸術の創造に活用されていくのだそうです。
 

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dance  で、これがその実例。これは実際に無重力で撮影された舞踊の映像で、CG合成かとも思うような映像でしたが、回りに飛び散る花吹雪も含め、なんとすべて実写。ただし、宇宙ステーションではなく、飛行機の急降下で作り出した無重力の中で撮影されたものです。

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sitsumon  次は、会場からの質問コーナー。右の女性「大人の方からの質問も...。」といって選ばれた彼女が実は高校生で、野口さんしきりと恐縮していましたが、彼女の質問は「私は学校で物理が嫌いなのですが、宇宙に行けるでしょうか」というもの。
 野口さんの答えは「私は物理は大好きでしたが、これからは宇宙利用の形が多様化していくので、さきほどの映像のように、ダンスを覚えた方が早く宇宙にいけるかもしれません。あまり構えずに、自分なりの宇宙への夢を実現してください」ということでした。

 それより、爆弾は左の少年。質問は「宇宙はどうやってできたのですか」。この質問に野口さんはしどろもどろ。我々は宇宙飛行士といえば超エリートで、その中でも野口さんはNASAが絶賛した優秀な飛行士ですから、宇宙のことで知らないことなどないと思っていたわけですが、考えてみれば神様ではないので、やはりそれぞれに得意分野、専門分野があるわけです。

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水ロケット教室

mizuroketto 会場では他に、水ロケット教室も開かれていました。模型ロケットほどの迫力はありませんが、小さい子供でも、全く初めての人でも、その場で簡単に作って飛ばすことができるので、誰でも参加できるイベントとして、水ロケットは人気です。

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「宇宙の日」の少女たち

ending  最後は、見に行ったのが宇宙センターなのか、可愛い女の子なのか、わけがわからなくなってしまいましたが、帰国報告会でのJAXAのメッセージが「これからは、女性や芸術家など、新しいジャンルの人たちが宇宙で活躍する時代になる」というものだったとすれば、あながち主催元の狙いからはずれていたとはいえないかもしれません。
 母娘の組み合わせが多かったのは、そのために女性中心に何らかのプロモーションをかけたのか、あるいは例年母娘の参加が多いのでそのようなテーマを設定したのか、はたまた単に全くの偶然だったのか、結局最後までわかりませんでした。

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コメント

 目篭さん、こんばんは。
 Blog「蒼天儀」のちょちょです。TBありがとうございました。

 ツアー参加されたんですね。いいなぁ~。
 去年も行ったら打ち切られちゃってて中に入れなかったんですよ。
 それにしてもJAXA関係者が「ふたつのスピカ」を読んで(観て)いないとは、そりゃないぜ!と思いますね。
 どちらかというと「プラネテス」寄りなのでしょうか?
 いや、多分今現役で頑張っている人たちは「機動戦士ガンダム」とか「宇宙戦艦ヤマト」世代なのかもしれません。

 よくわからないコメントですみませんでした。

 P.S
 DPZを真似ているのが、なかなかイケてますね。

投稿: ちょちょ | 2005/10/27 22:58

ちょちょさん
 早速コメントありがとうございます。
(おほめいただいていて、さらに恐縮です)
 私も何を隠そう、劇場版上映前夜に徹夜した真正ヤマト世代なんですけど(危ない!歳がわかる)「スピカ」は見ても読んでもいるわけですが。
 
 このブログは「蒼天儀」を見る前に書き上げたものですが、二人ともプールのところでスピカを連想したのが面白かったです。逆にそれ以外のところは、おなじ日に行ったのに全然ちがうところをみていて、それも面白いです。多分ちょちょさんの方が正統派だと思います。

 ここへ来ていただいた皆様。ちょちょさんの「蒼天儀」も是非あわせてごらんください。

投稿: 目篭 | 2005/10/28 22:56

コネタ道場当選おめでとうございます。niftyのリンクでたどりついた者ですが、私はたまたま(?)米国の大学院で物理を学んでいる一児の母で、ヤマト、999世代でもあるので(初代ガンダム一話の初放送もテレビで見ました)、女の子が多いというのはとても嬉しかったです。ご報告ありがとうございました! 私自身があまりかわいくないというのが残念ではありますが。子供は親バカのせいかまあまあだと思うのですが、男の子ですし。

昔はオタクだったのですが、日本から長年離れているため情報に疎くなっており、「スピカ」の存在も知りませんでした。是非読んでみたいと思います。

投稿: さくらさく | 2005/11/15 08:12

 さくらさくさん、コメント&祝辞ありがとうございます。
 可愛いかどうかは自分が決めるものではないので、きっとご主人はさくらさくさんのことをとてもかわいいと思っているにちがいないと私は思いますが、
 Amazonの日本語サイトってアメリカにも送れるんですね。知らなかった。採用されるとわかっているんだったら、アフリエイトでもしておけば、今日一日で「スピカ」で結構儲かったような気もします。
 とはいいながら、これを書くときに一応つくばのJAXA広報の人にTEL確認はしていて「非営利の個人のブログならいいですよ」と言われているので、どこまでを営利というのかはわかりませんが、たぶんびびってやらなかったと思います。
 
 ブログがだんだん宇宙に傾倒している傾向があるので、良くないなあとは思いつつ、また書くような気もしますので、今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: 目篭 | 2005/11/15 20:55

子供達に未来に夢を抱くために火薬で飛ぶ紙製ロケットのつくり方、打ち上げ方をボランテアで指導しています.人気がありすぎて参加できない子供達はかわいそうです。公立中学校では水で飛ばすペットボトルロケットが選択科目で体験してきました.やる気のある先生は陶芸、科学実験とおもしろい体験をさせてくれるのですが

投稿: 理科好きな子供の親 | 2008/03/30 15:16

 理科好きな子供の親、さんコメントありがとうございます。(気づかずres遅れてすみません)
 ボランティアでの活動、いろいろな制約がある中でご苦労があることと思います。
 能代宇宙イベントのハイブリッドロケットや大型モデルロケット打上げなどは、参加できなくても、見るだけでも、子供たちに与える夢はあると思います。遠方かもしれませんが、機会があれば是非お越しください。

投稿: 目篭 | 2008/04/05 00:56

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