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2007/01/10

翔べ!リアル・ロケットガール

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 文部科学省「女子中高生 理系進路支援事業」の一つであり、春からWOWOWで放映される野尻抱介先生原作アニメ「ロケットガール」ともタイアップした企画、「ロケットガール養成講座」の公開講演(12/23開催)を見学してきました。
 本物の「ロケットガール」たち。男性の方は写真を。可愛い女の子とお姉様が満載です。
そして女性の方は是非文章を。あなたも宇宙に行けるかもしれません(^^)/。
(写真は山崎宇宙飛行士に「宇宙に行きたい人!」と言われて手を上げるロケットガールたち。背景はちょっと合成)

 ※なお、このページの知的財産権は別個に管理されています。写真、文章等の無断転載を厳禁します)

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ロケットガール養成講座について

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女子中高生 理系進路支援事業

Rocketgirl_1  秋田大学資源工学部の建物に入ると会場までの至る所にこの案内が掲示されていました。

 文部科学省「女子中高生 理系進路支援事業」というのは、女性の社会進出支援と日本人の理系離れ防止、あたりから来ている事業らしいのですが、
 丁度2月からWOWOWでアニメが始まる関係で野尻先生の原作本も再版され、野尻先生の知り合いでこの講座の仕掛け人、秋田大の秋山先生がアニメとのタイアップを実現させたとのこと。

 今回の講演は、養成講座開講にあたって、宇宙分野で活躍されている女性や大学生たち先輩ロケットガールのお話を聞いたり、対話をしたりする会で、一般人の見学もOKでした。
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さぁやんさん(講演より)
 
Saayan   ※
今回、ロケットガールは、学校名を公表しない、すべて本名ではなくニックネームで、という約束になっていますのでご了承ください。

 さて、学部2年生にして某大学ロケットガールの創始者であり総帥であるさぁやんさん
からは、もともと文系出身で、現在も宇宙関係の学科はない自分が、どのようにして宇宙やハイブリッドロケットにかかわるようになったかというお話を。

 昨年の能代宇宙イベントで、東海大がハイブリッドロケットを打ち上げるのを見て「同じ大学生なのに、なぜ自分の大学
では出来ないんだ!」と思ったのがハイブリッドロケット製作のきっかけだったそうです。
 
自分の大学には場所とお金はあったが、人と技術がなく苦労した。今回のロケットガール養成講座ではそれが4つとも全部揃っているとの事。
 今年の能代イベントでは「一人で始めたことが、最後にはたくさんの仲間になっていて感動した」とのことでした。
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ハイブリッドロケット

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冒頭にご紹介した秋田大の秋山先生が、手に持っているのがハイブリッドロケット。
養成講座では、このロケットを製作し、打ち上げます。
ロケットの燃料には固体と液体がありますが、そのどちらの要素も使うことからハイブリッドと呼ばれています。
火薬類や高圧ガスを使わないので、法的な規制が少なく、教育に向いているということです。
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元祖・本家、ロケットガールの魅力的なお姉様(講演より)
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元祖・ロケットガール 大貫美鈴さん

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宇宙関係のビジネスを数多く手掛けられており、世界の宇宙業界でも有名な大貫美鈴さんは、日本で最初に無重力体験を行った、元祖・ロケットガールと言える方です。

 今回は、民間宇宙旅行がどこまで実現しつつあるかという現状と、ご自身が手掛けられている事業の中から「宇
宙結婚式」や「宇宙旅行服コンテスト」などのお話を。
 宇宙旅行服デザインの応募者のほとんどは10代後半から20代の女性だったそうで、民間宇宙旅行が始まるこれか
らの宇宙産業ではHappy,Shine,Cuteなどの感性が必要で、女性活躍の機会が増えていくだろうの事でした。

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本家・ロケットガール 山崎直子さん

Yamazakisan  
宇宙に行くことが決まっている本物のロケットガール、といえばもちろんこの方。TVなどでもおなじみのJAXA宇宙飛行士、山崎直子さん。今回の講演の目玉です。
 スペースシャトル・チャレンジャー号の事故のニュースを見て、逆に「あ、こういう宇宙への行き方があるんだ」と知って宇宙飛
行士を目指すことになった、という宇宙とのかかわりの話や、NASAでの訓練の模様などを。

 会場の男性からはNASAでのサバイバル訓練(ロシアの宇宙船は飛行機ではないので、帰りはどこへ落ちるかわか
らず、サバイバル訓練が必要とのこと)についての質問がありましたが、
 ロケットガールたちの質問は「どうしたら宇宙飛行
士になれるんですか」ということに集中。そしてその山崎さんの答えは「宇宙に行きたい、という希望を持ち続ける事」。
 NASAの宇宙飛行士も最初はパイロットだっ
たのが、医者、技術者など時代によって求められる資質が変化していて、これからはもっといろいろなバックグラウンドの人が宇宙に行ける時代になるだろうとのこと。Ten_line_124
現役・ロケットガール女子大生(座談会より)
※名前はすべてニックネームです
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笹パンさん

Sasapan  ロケット製作では10年以上の歴史を持つ某大学から参加の笹パンさんからは、
 一つのパートがうまくいかなくてもロケットは飛ばないが、それはそのパートの失敗ではなく、それぞれの部分を作ってはいるけれども、全員がしっかりと全体を見ながら作業をしなければいけないので、全員の失敗だ、という意識を皆が持っている。
というお話が。
(写真ピンボケでゴメンナサイ!)

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みっちゃんさん

Mitchan  みっちゃんさんは、自分の大学をまとめあげて打ち上げを成功させた、各方面から大絶賛のプロマネ。
 さぁやんさんの大学と逆にみっちゃんさんの大学は人と技術はあるが場所とお金がないので、これからは逆にモデルロケット、缶サットの方向へ向かうとのこと。
 みっちゃんさんは、昔は「地球上でやらなければいけないことがあるのに、宇宙なんて。」と否定的な立場だったそうですが、今は「理工系の中で宇宙が一番カッコイイ」と思っているそうです。

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えりつさん

Eritsu   
缶サット(詳しくは能代宇宙イベントを参照)をやったえりつさんは、物づくりが好きで、物づくりを通じて知らなかった分野に飛び込んで、考え方も変わったし、視野も広がった。やる価値があったとの事。

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りんりんさん

Rinrin
今回の養成講座には、大学生でまだロケットを飛ばしたことのない人、これからロケットをやろうとする
人も参加しています。りんりんさんは、毛利宇宙飛行士が宇宙から行った宇宙授業に感激して、自分も宙を飛びたい、
宇宙飛行士になりたいと思ったとの事。「だって、浮いてるんですよ!りんごが!」という説明がナイスでした。

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ロケットガール候補・養成講座の主人公、女子高生
(座談会より)

※名前はすべてニックネームです。
 肖像権許諾の関係で、掲載は出席者全員ではありません

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さくらさん

Sakura
 
将来整備士になりたいというさくらさん。
 ロケット製作がやりたくて応募したという、純正ロケットガール。「アニメの中にしかいないと思っていた」とゲストで来られていた野尻先生も大感激。

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首相さん

Syusyo_1  首相さんはさくらさんのお友達ですが、自分自身も整備士志望。お父さんが車が好きで影響されたとの事。「日本の物づくりの未来も捨てたもんじゃない」と、今度は秋山先生が感激。

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柿ピーさん

Kakip  
しし座流星群を見て、宇宙に興味を持ったという柿ピーさん。今日の話を聞いて、開発もしてみたいし、宇宙にも行って見たい、いろいろな可能性が出てきたとのことTen_line_137
シュガーさん

Suger  
高校1年生のシュガーさんは緊張しまくりでしたが、1年生なのに、たった一人でロケットガールに応募してきたことを考えると、シャイな中にも芯の強さを感じます。応募の動機はもちろん宇宙が好きだから。
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しょこたんさん

Syokotan
 なぜ、宇宙に行きたいか、という質問に対して「そこに宇宙があるから」という答えをしてくれたのがしょこたんさん。
 ロケットガール養成講座の中でやりたいことは、パーツを組み立てて1つのロケットを完成することをやってみたい、との事。Ten_line_139
おわりに
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そこに宇宙があるから

Selion  「そこに宇宙があるから」という答えはもともとは登山家の「そこに山があるから」という答えですが、不思議なことに、海へもぐる人や秘境に行く人からは、こういう答えではなく、海の中の美しさやその場所での体験などを語る答えが返ってきます。
 つまり、この答えは「高いところに登る」ことについて、出てくる言葉のようです。

 ところで、あまり知られてはいませんが、秋田市には写真のようなタワー(セリオン:展望台は海抜100m)があります。
 こういうものがあると、人間はつい登ってみたくなるものですが、してみると深層心理の奥に、常に「高いところ」へ登ろうとする、という何かがあるのではないでしょうか。
 ひょっとしたら、それは遺伝子に刻み付けられた記憶で、ナスカの地上絵ではありませんが、太古の昔に人間が宇宙からやってきた証拠なのかもしれません。

  これから、ロケットガールたちは、実際のロケット製作に入ることになります。
 募集も引き続きやっているそうなので、女子高生の方は是非。詳細はリンクをどうぞ。
 なお、どうしても参加したい、という人は、男子高校生や一般の人でもOKだそうです。

 いつか人々が宇宙に還る日を目指して、翔べ!ロケットガールたち。

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追伸(2007.01.18追記)
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リアル・ロケットガールの活躍はこちらで。

 ロケットガール養成講座の公式ブログがオープンした模様。
 リアル・ロケットガール自身が書いています。ロケット製作の進行状況と、この記事以降の彼女たちの活躍はこちらのページのリンクからどうぞ。

 なお、上記のブログをご覧になる時は、目篭版D.P.Z(別館)の今ご覧のこの記事を、印刷するか、別のウインドウで常に表示しておいて、それぞれのニックネームを参照しながらご覧になると、ロケットガールへの親しみがより増えるのではないかと思います。

 もともと目篭は遠方で、すべての活動をフォローすることはできないので、この記事は「人物紹介編」のつもりで作りました。

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再追記(2007.03.31)

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リアル・ロケットガール完結編記事のお知らせ

 3月28日に行われた、打ち上げの記事をUPしました。

 「リアル・ロケットガール 大空へ!」

 リアル・ロケットガール完結編です。3ケ月後の彼女たちの成長ぶりをご覧ください。

 

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コメント

講演聞きに来てくださってありがとうございます。
写真まで。。。恥ずかしいです>_<。
でもありがとうございます!!

投稿: さぁやん | 2007/01/18 14:19

あ、リンク貼らせてもらいますね。

投稿: さぁやん | 2007/01/18 14:24

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おれのへぼいレポートよりもよっぽど参考になりますね。 見つけたら追加。 ロケットガール養成講座:活動報告 http://www.mono.akita-u.ac.jp/rocketgirl2/kokai-koenkai1.html 公式サイトの活動報告。 ゆる〜い感じがいいですね。 目篭版D.P.Z.(別館):翔べ!リアル・ロケ... [続きを読む]

受信: 2007/01/18 00:15

» 気になるサイト [ロケットガール養成講座]
えー。能代宇宙イベントとか今回のロケットガール養成講座とか、手広く秋田でやってきたわけですが。徐々にいろんなところに波紋、じゃなかった、反響が出てきているようで嬉しい限りです。目篭さんはちがうけど、前のお二人は秋田の人っぽいんですよね。是非秋田大まで遊びに来てください<リアル・ロケットガール養成講座部屋... [続きを読む]

受信: 2007/01/18 02:27

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デイリーポータルZをつらつらと見ていたら、こんな記事を発見。 <翔べ!リアル・ロケットガール> 何でも文部科学省の「女子中高生 理系進路支援事業」の一環として 昨年12/23に秋田大学で行われたイベントらしい。 能代宇宙イベントとかは知っていたのだけど、これ...... [続きを読む]

受信: 2007/01/21 16:59

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