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2013/08/22

速報!2013能代宇宙イベント

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※24日、陸打ち2日目(東北大・CORE・和歌山大)その他の記事・動画を追加しました。これが最終です。

 

 今年も、8月20日から25日まで、能代宇宙イベントが行われました。
 ここ数年、自分の打ち上げに忙しく、イベント全体を見ることができなかったのですが、今年は「金はないけど暇はある」状態になってしまい、こんな時ぐらいしか全部見ることはできないと思って、自分の打ち上げのある25日を除き、ハイブリッドロケットの打上についてはほとんどを見学することができましたので、動画等を交えてご紹介します。

 

 量が多いので、普段の目篭版D.P.Zの記事と違って、ほぼ毎日更新で下に追加していったものです。このため記事のクオリティは、普段の記事とは違っています。ご了承ください。

 

 
 写真は24日の陸打ち2日目に飛んだ東北大(左)CORE(中央)和歌山大(右)のロケット
 

 

※トップページからこられた方は「続きを読む」をクリックしてください。

 

 

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東海大 海打ち

 

Tokaiumiuchi

  2013能代宇宙イベント、最初は「海打ち」と言って、海に向かってロケットを打つイベントから始まります。メイン会場である浅内第三鉱さい推積場(能代宇宙広場)では高度500m以上のロケットは打ち上げられないため、1Km級などそれ以上のロケットは、漁協さんなどの協力を得て、海に向かって打つわけです。今回の海打ちはすべてハイブリッドロケット。

 海打ちの1回目は8月19日の予定でしたが、天候不順のため、20日に延期となりました。
その20日も、途中から天候が崩れだし、結局この東海大の1本だけとなりました。次はまた明日です。

 

 結果ですが、打ち上げ自身は写真のように成功したものの、パラシュートが開かず、機体の回収も全部はできなかったとの事です。

 

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東海大 海打ち 発射の動画

 

 

 一応、広域も撮ったのですが、後ろの鉄塔と、ランチャーを勘違いして引きすぎたために、上記の動画では見えません。必ず一番右下のマークをクリックして全画面でできるだけ大きくして見てください。すみませんがスマホでは無理です。
お詫びの代わりに、速度を1/20にしてできるだけ見やすいようにしています。
 
 ランチャーの所から斜め一直線に上がっていきます。

 普段このブログでは編集の解像度の関係から「できるだけ拡大しないで見てください」と言っているのですが、今回ばかりは仕方がありません。

 

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 2日目:海打ち 筑波大はいろいろ大変でしたが

 

 

2日目の海打ちは筑波大から始まりましたが、打ち上げに至るまではいろいろありました。
 まず最初に、ロケットを固定しているストラップが外れたらしく、酸化剤の充填中にロケットが飛び上がってしまい、その結果分離機構が作動し、パラシュートが地上で放出されてしまいました。(上の動画)

 

 これを修正して試みますが、なんと次は不点火。エンジンに火がつきません。
これも再度試みますが、再度不点火。次の秋田大の作業開始時間のリミットになったために中止。秋田大発射の後に再チャレンジとなりました。

 

 
 その秋田大の発射も後述のようにトラブルがあったため、その後に再チャレンジ。
ところがまたしても不点火。秋田大打ち上げの後に、時間があれば行うことに。

 

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筑波大 海打ち 時間ぎりぎりの打ち上げ成功

 

Tsukubadai_2 

 

 そして、秋田大打ち上げ成功後準備にかかりますが、海打ち会場が使える期限の5分前になっても総員退避(打ち上げに備えて皆が安全距離まで退避すること)が完了しないという、ぎりぎりのスケジュールでしたが、その期限12:00ちょうどに無事打ち上げが成功しました。

 

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筑波大 海打ち 発射動画

 

 

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筑波大 海打ち 発射動画(広域)

 

 

 同じく上記の広域動画です。筑波大が最後だったので、アングルとしては比較的うまくいったと思ってます。これぐらいなら何とか見えるかなぁです。
 もちろん、発射動画とも全画面で見ていただいて結構です。

 

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 筑波大 海打ち 回収について

 

Kaisyuusenn

 

 筑波大の打ち上げは、開傘、サット放出等すべて成功でしたが、着水地点が堤防の内側で、回収船(ロケットの回収のために協力いただいている漁船)が入れず、12時の時点では『泳いで取りにいくか、自然に海岸に流れ着くのを待つしかない』とのことでした。
 その後の情報を知らないのですが、どちらの方法で回収されたのでしょうね。

※写真は回収船と真ん中に見えるのが堤防(着水とは別時点の写真)。

 

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筑波大 海打ち サット 1/20 スロー

 

 

 「開傘したんだったら、映像はないのかよぉ」と言われそうですが、秋田大の打ち上げも含め、この時、固定のビデオ2台以外にカメラを持っていなかったんです。
 昨日の東海大がパラシュートが開かず、速い速度で落下したため、すっかり忘れていたのですが、開傘後のロケットはゆっくり降りてくるので、カメラで補足できるのですよね。

 

 
 あわてて固定ビデオを稼動にして追いかけたのですが間に合わず、お詫びと言っては何ですが、その時にたまたま映っていた、放出されたサットだと思われる映像を例によって1/20 のスロー(昨日1/10 と書きましたが、1/20です。本文は訂正済)で載せておきます。

 

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秋田大 海打ち

 

Akitadai

 

 秋田大も、一度目は酸化剤の漏れが発見され、修復して再度試みるもやはり漏れがあり、一旦は筑波大の後になりましたが、次の回で打ち上げ、開傘、回収ともすべて成功しました。
 ただし、飛行中に先端部分が外れていて、このためか上空で軌跡が蛇行していました。
(蛇行が撮影できてないのは筑波大のところで書いたのと同じ理由です。すみません)

 

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秋田大 海打ち 発射の動画

 

 

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筑波大 海打ち 発射動画(広域)

 

 

  昨日の東海大広域動画の失敗に懲りて、寄ってみたのですが、ロケットは見えるようになったものの、今度は寄り過ぎて、上の発射映像と大して変わらないものになってしまいました。前述のように、その後の筑波大でほぼいいぐらいに調整できたのですが。

 

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筑波大 陸打ち

 

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 筑波大は、打上、開傘、回収とも成功しましたが、「缶ロケコラボ」ということで搭載していた創価大の缶サットが、パラシュートがからまってしまい、放出ができませんでした。

 

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からまった様子

 

Karamari

 

 ちょっとピンボケの上、遠いですが、からまっている様子がわかるでしょうか。

 

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ミッションは成功

 

Cansat

 これがその缶サットで、「人工雲」を作り出すものだそうですが、放出はされなかったものの、からまった状態で空中に存在していたので、人工雲の発生はできていたようだ、とのこと。

 

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筑波大 陸打ち 発射動画 

 

 

 撮影していた場所からはアナウンスが聞こえにくいので、シンプルに発射の瞬間だけの映像にしています。音声は広域動画のほうでどうぞ。

 

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 筑波大 陸打ち 広域動画

 

 

 最初は、一般の人は立ち入り禁止とのことで、かなり離れた場所に陣取ったのですが、後でOKになり、でもその時にはすでに場所がなく、前のお嬢さんの肩越しに取る事になりました。

 

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 東工大 陸打ち

 

Toukoudai

 

  東工大は、発射には成功しましたが、残念ながらパラシュートが開傘せず、地上に激突しました。映像は取れていないのですが一つ下の広域動画の音声が緊迫感を伝えています。

 

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  東工大 陸打ち 発射動画

 

 

こちらは全く音声が入っていないので、やはり発射の所のみに短縮しています。

 

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 東工大 陸打ち 発射動画

 

 

 この時にはちゃんと撮影場所が確保できました。開傘せず、落下する時の緊迫した音声をお聞きください。

 

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大きさについて

 

Ookisa

 

 陸打ちでは、総員退避をすると、カメラの視界から人がまったくいなくなってしまうので、まるでミニチュアのロケットみたいに見えますが、たとえば東工大の例で言うと、人がいるときは上記の写真ぐらいのスケールです。

 

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 陸打ち2日目:東北大

 

Ftes

 

 東北大は、発射・開傘・回収とも成功。

 

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 東北大 発射の動画

 

 

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東北大 開傘の様子

 

Ftekaisan

 

 東北大開傘の様子、ちょっと遠いですが、撮れていましたので掲載しておきます。

 

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 陸打ち2日目 CORE

 

Cores

 

 COREは、打上・開傘・回収には成功しましたが、パラシュートが分離し、本体は待避所の近くの林に落下しました。

 

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CORE 発射の動画

 

 

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待避所の近くで回収

 

Cyakuchi

 

 写真が小さいのでわかりにくいですが、林にひっかかっている黄色いものがそうです。
なお、待避所は、一般の観客が見学するところではなく、打上関係者だけが居るところで、全員ヘルメットを着用していますので、危険はありません。

 

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陸打ち2日目 和歌山大

 

Wakayamas

 

 和歌山大は、打上には成功しましたが、パラシュート開傘のタイミングが遅く、機体は地面に激突してしまいました。

 

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和歌山大 発射の動画

 

 

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和歌山大 着地の様子

 

Wakayama

 

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陸打ち3日目 東工大 広域動画

 

 

  陸打ち3日目の25日は一般公開日で、後述する私自身の打上があった為、カメラを射点に移設しており、映像が撮れていません。東工大に関しては、自分の打上を記録する為に待機所に設置してあった広域カメラに、かろうじて映像が残っていましたので、掲示します。東工大は、打上・開傘・サット分離・本体ならびにサット回収とも成功したとのこと。

 

 ※東工大の方で、「ズキューーン葵ロケット」の撮影を手伝ってくださった方、回収作業等でそのままになってしまい、連絡がつかず、大変恐縮しております。もし、この記事をご覧になりましたら、ブログのプロフィールにメールアドレスがありますので、ご連絡いただければ幸いです。

 

 なお、同じ25日にハイブリッド最後の東海大の打上がありましたが、有人ロケット研究会の皆さんと早めに会場を切り上げることとなり、打上自身を全く見ていません。東海大の皆さん、ごめんなさい。

 

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目篭の打上:その1「ズキューーン葵ロケット」

 

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 目篭のモデルロケット、恐らく日本最初の女子高生型ロケットと思われる「ズキューーン葵ロケット」については、ブログ「目篭の特撮専科!」の記事、

 

  「ズキューーン葵ロケット」打上成功!

 

 に詳細を書きましたので、是非ご参照ください。

 

※この打上については東映AG・東映の許諾を得て実施していますので、この写真を含む「ズキューーン葵」ロケット関連の画像・動画の複写ならびにこのブログ内以外での公開を厳禁します。

 

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目篭の打上:その2「のしろサットちゃん(デフォルメタイプ)」

 

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 「のしモデルロケットちゃんII号(量産型3号機)」で打上げた、3Dプリンタを使って作られたのしろケットちゃん型のサット、「のしろサットちゃん(デフォルメタイプ)」については、
 「目篭のモデルロケットブログ」の記事

 

 能代結果報告その2:のしろサットちゃん(デフォルメタイプ)

 

 に書きましたので、是非ご参照ください。
なお、写真は、「のしろサットちゃん(デフォルメタイプ)」からの画像です。

 

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この他にも..

 

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 この他、能代宇宙イベントでは、缶サット競技や、ロケット甲子園、また目篭のモデルロケット以外にも大型モデルロケットの公開打上が開催されており、また、観客席周辺では、恒例のTシャツコンテストやそばの食べ比べも開催されていたようですが、ずっと射点近くにいた事や、自分の打上があったことなどで、能代宇宙イベントの全部は網羅できていないことをご了解ください。
 以上で2013能代宇宙イベントの報告を終わります。

 

 ※写真は、射点待機所付近からはるかに眺める缶サット競技用気球

 

 

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コメント

杉浦さん、コメントありがとうございます。
が、それ書いちゃまずいと聞いたので、コメント削除しました。
すみません。理由はW先生にでも確認してください。

あと、続き書けてなくて申し訳ありません。

投稿: 目篭 | 2013/09/01 14:52

こんにちは。
おととしの宇宙旅行者フォーラムでお会いしたささきと申します。
地元のイベントなのにいけなかったので動画付で見れて良かったです♪
来年こそは見に行きたいです。。

おつかれさまでした☆

投稿: ささこ | 2013/09/11 21:52

ささき様、コメントありがとうございます。
私の方は、故郷に戻ってしまいましたので、宇宙旅行者フォーラムなどの東京のイベントにはなかなか出られなくなってしまいました。
でも、能代だけは行くつもりですので、来年は現地でお会いできることを楽しみにしております。

投稿: 目篭 | 2013/09/12 08:11

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