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2016年6月29日 (水)

第4級従事者講習会を行いました。

4級ライセンス講習会

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 4月18日に、モデルロケット4級ライセンスの講習会を行いました。

 ある大学に新しい学生ロケットサークルが誕生して、誰もロケットを打ち上げたことがないということで、初めてのロケット打ち上げとモデルロケットライセンス取得を目的に、日本モデルロケット協会指導講師として、目篭が講習を行ったわけです。

 快晴・微風という、ロケット打ち上げには最適の天気で、無事、12人の学生さんにライセンスを発行(正確には、ライセンスを申請でき、申請完了まではライセンスと同等の効力を持つ講習履修証を授与)しました。

 地元神戸に戻ってから始めての打ち上げ、初めてのライセンス講習会開催でした。

 関西はモデルロケット活動が低調なので、いつか神戸でもモデルロケットを、と思って、活動を続けてきました。今回は神戸ではありませんが、関西での始めての打ち上げということで、目標への第一歩が実現できたと思います。

 また、十数年前、第一回能代宇宙イベントにたった一人の観光客として参加して以来、いろいろな形で、学生ロケット団体や学生ロケッターの皆さんと係わってきましたが、今回、新しい学生団体の、最初のロケット打ち上げを指導することができて、大変嬉しく思っています。

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狭い場所での打ち上げ

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 今回、一番苦労したのは、打ち上げ場所が狭かったことです。

 とはいっても、もちろん、射点から見学者や打ち上げ準備所までの距離(保安距離)は20m、建物までの距離も30m以上、打ち上げ場所全体はおよそ50m四方と、規則や基準にもとづく安全距離その他の条件はぎりぎり満たしています。

 そこで、打ち上げる機種はおなじみのアルファIIIではなく、Starhawkという、パラシュートではなくストリーマーによる回収ができる機種にし、エンジンも1/2A6-2という一番小さいエンジンを使うことにしました。

Starhawk

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何とかセーフ

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 快晴微風というまたとないロケット打ち上げ日和にも恵まれ、また、打ち上げている間、ほとんど風向の変化もなかったので、結果、なんとか12本すべて半径20mの保安距離内に入っていました。

 着地点の記録は取っていなかったので、 図の青色は単なる私の記憶による着地範囲のイメージです。赤色の×が射点。射点を中心とした円が半径20mです。

 これだけ苦労してやっとですから、「20mの保安距離」というのは、単なる「お約束の距離」であって、ロケットがその範囲にしか着地しない事を保障している距離ではありません。

 特に回収装置がパラシュートのアルファIIIで、A8-3で打ったりしたら、たいていの場合、この範囲から出てしまいます。
 範囲内で回収するには定点着地競技をするつもりで制御しない限り難しいでしょう。しかし、これからライセンスを取得するという人たちに確実にそれを期待するのは無理があります。

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神様のおかげ

 うまく行った最大の理由は、快晴微風、しかも風向が打上げの間ほとんど変らなかったことにある、というのは上に書きましたが、これは単なる偶然ではありません。

 実は、今回は条件が厳しいので、「もうこれは神頼みしかない」と思って、この地域の航空宇宙関係の神社である

「飛行神社」  

 にお参りしてきました。このすばらしい打ち上げ日和は、もう、神様のおかげとしかいいようがありません。
 「はやぶさ」の川口先生が「中和神社」にお参りした話は有名ですが、この世界、こういう話は多いですね。ちなみに「飛行神社」には、HIIAなどの打上げ関連で三菱重工の方もよく来られるとの事です。

 もちろん、ライセンス講習会が成功したのは、神様だけではなく、大学の関係者の皆様、お世話になった関係各団体の皆様、そして何よりきわめてまじめに受講してくださった学生のみなさんのおかげです。心から感謝いたします。ありがとうございました。

 

 

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